【雨の日のだるさのひみつ】「天気が悪いと調子が出ない」は気のせいじゃない?からだの仕組みと優しい過ごし方|福山市神辺町 いとう治療院

「雨が降る前になると、なんだか頭がズキズキ重くなる……」
「台風が近づくと、昔ケガした場所がうずく気がする」
「気圧が低い日は、とにかく体がだるくて起き上がれない」
こんな経験はありませんか?

周りの人に「気のせいだよ」「ちょっと怠けているんじゃない?」なんて言われて、悲しい気持ちになったことがある方もいるかもしれません。でも、どうか安心してください。天気の変化による体調不良は、決して気のせいではありません。
最近では、天気や気圧の変化が体にどんな影響を与えるのかについて、医療の世界でも研究がとても進んでいます。今では「気象病」や「天気痛」という名前で、広く知られるようになってきました。

今回は、なぜ天気が崩れると私たちの心や体まで調子が悪くなってしまうのか、その仕組みを優しく分かりやすく解説します。

 1. そもそも「気圧」ってなに? 私たちの体にかかる目に見えないパワー

私たちは普段、空気の存在を意識せずに生活していますよね。でも実は、地球を包んでいる空気には「重さ」があって、私たちは常に空気からギューッと押されるような力を受けています。この空気の圧力を「大気圧(気圧)」と呼びます。
標準的な地上の気圧(1気圧)では、なんと指先ほどの小さな面積に、約1kgもの重さがかかっている計算になるんです。
「そんなに重いなら、どうして私たちは潰れないの?」と不思議に思いますよね。
それは、私たちの体の中(血液や体液)からも、同じくらいの強さのパワーで外側へ押し返しているからです。外からの圧力と、内からの圧力がちょうどいいバランスを保っているおかげで、私たちは潰れることなく、心地よく過ごせています。
ですが、天気が崩れてこの「外からの圧力(気圧)」が急激に変わると、体の中のバランスが崩れてしまい、いろいろな不調が引き起こされてしまうのです。

 2. 気圧が下がると体の中で何が起きているの?4つの変化

天気予報でよく耳にする「低気圧」。雨や嵐を連れてくる低気圧が近づくと、私たちの体の中では主に4つの変化が起こっています。
 ① 血管が広がって「頭痛」が起きる
まわりの気圧(外からの圧力)が下がると、それまでギューッと抑えつけられていた体の中の血管が、ふんわりと膨らみやすくなります。
特に脳の血管が広がると、まわりの神経をチクチクと刺激してしまうため、「雨の日の偏頭痛」を引き起こす原因になります。

 💡 ここに注意!
偏頭痛が起きているときは、お風呂でゆっくり温まるのは逆効果になることがあります。血行が良くなって血管がさらに広がると、痛みが強くなってしまうためです。頭がズキズキするときは湯船には浸からず、サッとシャワーで済ませたり、痛む場所を冷たいタオルなどで優しく冷やしてあげてくださいね。

 ② 耳の奥のセンサーが混乱して「めまい」が起きる
私たちの耳の奥には、体の傾きやバランスを感知する「平衡感覚のセンサー(内耳)」があります。近年の研究で、ここには気圧の変化をキャッチする「気圧センサー」も備わっていることが分かってきました。
急激に気圧が下がるとこのセンサーがちょっぴり過剰に反応してしまい、脳に情報がうまく伝わらず、めまいや耳鳴り、耳が詰まったような不快感につながることがあります。

 ③ 自律神経がビックリして「だるさ」が出る
人間には、体温や呼吸、心拍などを24時間いつでも自動でコントロールしてくれる「自律神経」があります。自律神経には、体をアクティブにする「交感神経」と、リラックスさせる「副交感神経」の2つがあり、シーソーのようにバランスを取っています。
ただ、急激な気圧の変化は、体にとっては大きなストレスです。この変化に一生懸命ついていこうと自律神経がフル稼働して疲れ果ててしまうため、「強いだるさ」や「体の重い感覚」が襲ってきます。

 ④ 心のバランスが乱れて「気分の落ち込み・痛み」が増す
低気圧の日は、気持ちをハッピーに安定させたり、痛みを和らげたりしてくれる脳内の物質(セロトニン)が減りやすいことが分かっています。
そのため、理由もないのに不安になったり、気分がふさぎ込んだりしやすくなります。また、外からの圧力が下がることで関節などがむくみやすくなり、「古傷の痛み」や「関節の痛み」がいつもより強く出てしまうこともあります。

 3. なぜ季節の変わり目台風の時期につらくなるの?

気圧は1日の中でも細かく変化していますが、特に大きく揺れ動くのが「季節の変わり目(梅雨、秋の台風シーズン、冬の寒暖差)」です。

 梅雨の時期:
連日の低気圧とジメジメした高い湿度のせいで、頭痛やだるさが長引きやすくなります。
 台風シーズン:
数日間のうちに気圧がものすごいスピードで急降下するため、関節の痛みや激しい頭痛など、強い症状が出やすくなります。

私たちの体は、常にまわりの環境を敏感に感じ取っています。だからこそ、自然界のリズムが大きく乱れる時期ほど、体もその影響をダイレクトに受けてしまいやすいのです。

 4. まとめ:「天気が悪い日は無理をしない」が正解です

天気が悪い日に体調が崩れてしまうのは、あなたの心が弱いからでも、サボっているからでもありません。
「まわりの気圧が変わったから、私の体が一生懸命バランスを合わせようと頑張ってくれている証拠」なんです。
「なんだか体が重いな」と感じたら、それは体が発してくれている「休んでね」のサイン。
* 予定をギューギューに詰め込まず、早めに休む
* お風呂はシャワーで済ませるなど、痛みのタイプに合わせる
* 無理に元気に動こうとせず、自分に優しくしてあげる
天気の変化を教えてくれるアプリなども上手に活用しながら、「低気圧の日は無理をしない日」と決めて、自分の心と体をたくさん労ってあげてくださいね。


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